
今出川通から、寺町通を北上すること約1分。そこに突如現れたのは、女の子なら誰しも「カワイイ!」と口に出してしまうポップでキュートな素敵空間……! そう、ここが出町枡形商店街一メルヘンなハンドメイド雑貨店「きゃろっとたうん」です。
取り扱っているのは、いろいろな作家さんたちの手づくり作品。定番のピアス、ネックレス、ブローチなどのアクセサリーから文房具まで、こだわりの作品たちが所狭しと並んでいます。作家さんを招いてのワークショップも行われているのだとか。今回は、その「きゃろっとたうん」店長・猪俣愛美さんにお店の魅力やそこに込められた思いについて伺いました。
手づくり作家たちの輪が全国に広がって……
かわいい雑貨たちに囲まれての取材の様子。
―このお店を始められた経緯は?
猪俣 私自身も編み物の作品をつくっていて、2年ほど前から手づくり市などで販売もするようになりました。そうしたら、ファンの方から店舗をつくってほしいという要望が多く寄せられて……。物件を探して、2014年の10月にお店を始めました。ここ、元はバイオリン教室だったので、床にチェロやコントラバスを立てた跡の穴がたくさん残っているんですよ(笑)。
―ご自分の作品だけでなく、いろいろな作家さんの作品を取り扱うようになったのはどうしてですか?
猪俣 作家の友達がいるのですが、私がお店を始めるときに「自分の作品も置いてほしい」と言われたのがきっかけで、その友達、そのまた友達……というように作家つながりで広がっていったんです。今は輪がもっと広がって、北海道から沖縄まで100人くらいの作家さんの作品を取り扱っています。
―100人!? それも全国に輪が広がっているんですね……! ところで「きゃろっとたうん」という名前の由来は何ですか?
猪俣 私の出身地である埼玉県朝霞市がニンジンの産地で、別名が「キャロットタウン」なんです。覚えやすくて響きがかわいいですし、ふるさとはやっぱり私の原点なので、この名前を屋号にしました。
編み物熱の再燃と、大きな転機
猪俣さんの作品。繊細な編み物のヘアバンドやネックレスなどなど。
―編み物は、小さい頃からずっとやっていらっしゃるのですか?
猪俣 始めたのは小学校4年生のときです。家族の中で誰も編み物をしていなかったので、図書館で本を借りて、独学で小物をつくったりしていました。でも、5年生で陸上を始めてからはしばらくつくっていなくて……。18歳のころにロリータファッションに目覚めたのをきっかけに服をつくるようになって、そこで「そういえば私、編み物できるんだった!」って思い出したんです。衝動的にまた編み物がやりたくなって、でも道具がなくて、棒針の代わりに色鉛筆を使って編んだりしていました(笑)。
―そこから、お店を出すまでになったんですね。
猪俣 はい。お店を始める大きな契機として、7年ほど前にバセドウ病に罹ったということがあるんです。働いてもストレスが原因で病状が悪化したりしてしまうので、ならばいっそのこと自分でお店を開こうと思って。あとは、お店を通じて同じ病を抱える方たちとこの病気のことを共有したいという思いもありました。病気というとマイナスのことばかり考えちゃいますけど、かわいい手づくりのアクセサリーなんかを見て、これを身につけて出かけたいなぁと明るい気持ちになれたら良いですよね。
何を買おうかな?
「きゃろっとたうん」の外観。猪俣さんはこの大きなバイクに乗って出勤しているのだそう。「お客さんにとっては、このバイクはお店が開いているという目印になっているみたいです(笑)。」と猪俣さん。
―最近の売れ筋商品は何ですか?
猪俣 まず、イヤーカフですね。ピアスの穴をあけなくても気軽につけられますし、髪をセットしていなくても顔周りが華やかになります。
それから、やっぱり「きゃろっとたうん」なのでうさぎの商品が人気ですね。うさぎグッズって他のお店では意外とないんですよ。
廃材を使ったコミカルな「ボルト人形」もおすすめです!
―お客さんへメッセージをどうぞ!
猪俣 かわいい雑貨がたくさんありますので、ハンドメイド雑貨に興味がない方でも楽しめると思います。自分用にももちろん、プレゼント用にもぜひどうぞ。作家さんのワークショップもよく行われていますので、自分でも雑貨をつくりたくなったら、一緒につくってみましょう!
―ありがとうございました!
【告知】
7/4(土)13:00~18:00
上京区にあるイベントスペース「Deまち」(http://demachi.aai-b.jp/)にて、きゃろっとたうんが移動販売を開催致します!
ぜひお越しください。
きゃろっとたうん
住所:京都市上京区寺町表町31-3
営業時間:12:00~19:00
定休日:毎週水曜日、他
URL:http://carrottown.net/
twitter:@carrottownkyoto