「フリーペーパー好きが集うリアルな場をつくりたい」 – 出町に関西初のフリーペーパー専門店「只本屋」オープン

山田さんプロフ
山田毅(やまだ・つよし)
只本屋代表。美大生ネットワークを有する制作会社モーフィング所属。2013年に東京から京都に移住。現在は関西のアート情報サイト「KANSAI ART BEAT」編集長を務める。

斉藤さんプロフ
斉藤菜々子(さいとう・ななこ)
只本屋広報兼カメラマン。京都を拠点とした学生アートプロデュース団体『SHAKE ART!』代表。武庫川女子大学3回生。

宇田さんプロフ
宇田和紗(うだ・かずさ)
只本屋広報兼カメラマン。神戸大学の魅力を発信するフリーペーパー『KooBee』デザイン部リーダー。神戸大学3回生。

水迫さんプロフ
水迫涼太(みずさこ・りょうた)
只本屋デザイナー。美大生のフリーマガジン『PARTNER』元関西支部編集長。京都造形大学3回生。

 

2015年3月28日に出町にプレオープンする、関西初のフリーペーパー専門店「只本屋」。運営メンバーは関西のアート情報サイト「KANSAI ART BEAT」編集長の山田毅さんと関西のフリーペーパーを率先する学生5名。なぜ、京都のこの地でフリーペーパー専門店を始めることになったのでしょうか。

只本屋01

—京都でフリーペーパー専門店を立ち上げたきっかけを教えてください。

水迫 関西でフリーペーパーをつくっている学生代表が集まってご飯を食べながら話しをしよう、というところから始まりました。

斉藤 そのときに私と水迫くんと宇田さんで、関東で行われているようなフリーペーパーのイベントをしようと話していたところ、水迫くんと師匠(山田さんの愛称)が出会い、話が進みました。

山田 もともと僕は美大生のネットワークを有する東京の制作会社「モーフィング」に所属していました。その会社は水迫くんが関西支部の編集長を務めているフリーペーパー『PARTNER』を美大生と一緒に発行したり、学生フリーペーパーの祭典「SFF(Student Freepaper Forum)の運営などを行っていたのですが、2年前に京都移住し、モーフィングに所属しながら関西のアート情報サイト「関西アートビート」の編集業務を行うようになりました。そのときに、水迫くんから「関西でも東京と同じようなフリーペーパーのイベントをやりたい」、「フリーペーパー制作者のネットワークをつくりたい」という話を聞いていました。

宇田 継続して活動をした方が関西のフリーペーパー文化が盛り上がるのではないかという話をみんなでしていて。それならイベントを開催するよりも、フリーペーパー専門店という場をつくった方がよいのではということになり、只本屋をオープンすることになりました。

 

“合言葉は「のんびり」。まずは趣味程度でお店を始めてみよう”

只本屋02

山田 何かの縁で集まったメンバーですが、今日来ている水迫くんと宇田さんはデザイン志向が強くて、斉藤さんは自身のフリーペーパーで代表をしているので総括の役割を。今日はいませんが、岩城さんはウェブサイトや渉外だったり、傳寳(でんぽう)さんはイラスト担当だったりと、バランスよくチームが組めているんです。

水迫 学生メンバーは団体の代表や編集長を務めているメンバーばかりなので、みんな我が強い人間ばっかりなんですよ(笑)。

山田 そう。だから「のんびり」という言葉を合言葉にしているんです。この合言葉がないと「これも、あれも」となってしまうので、あえてのんびりやろうと。お店も趣味程度で始めていこうということで、営業日も毎月末の土日のみです。お客さんがもし100人来たら100人満足させなきゃいけない……というよりも、まずは僕ら6人が満足しないといけないよね、という確認はよくみんなでしています。

 

—編集部の周辺で、フリーペーパーを制作している以外の方の間でも只本屋さんの存在はとても噂になっています。

斉藤 怖っ。

山田 怖いよね! 只本屋のFacebookページもお陰様ですごく反響があります。

斉藤 嬉しいですね。それだけ皆さんが関西でのフリーペーパー専門店を待ち望んでいたのかな。

只本屋03

―京都らしさ溢れる、素敵な町家ですね。

山田 この建物は築100年以上なのですが、持ち主の意向で改装はしていません。昔は京都御所に紙を卸していた紙屋さんだったようです。もともとここはモーフィングの代表と東京を中心に活動しているクリエイティブチームTYMOTEの代表が京都で新しく立ち上げた株式会社世界がオフィスとして普段使用しています。フリーペーパーを置いてあるスペースは世界がギャラリーなどに活用しようと考えつつ、なかなか使えていなかった場所でした。

 

—お店にはたくさんのフリーペーパーがありますが、現在何種類が置いてありますか?

山田 いまは70〜80種類です。通常の書店はジャンルごとに本棚が分かれていますが、ジャンル分けはあえてしていません。お客さんご自身で探してもらう楽しさがあるんじゃないかな。

宇田 フリーペーパーのバックナンバーが揃っているところが只本屋のひとつの特徴ですね。1号からの流れがあって最新号が読めるという考えのもと、バックナンバーも置いてあります。

只本屋04

—お店に置かれているフリーペーパーは、どのように集めているのですか?

斉藤 こちらから制作されている方に連絡をしたり、持ち込みしていただいています。お店に置かせてもらうフリーペーパーの基準はあまり設けないようにして、全て置いています。みんなが好きなフリーペーパーを持ち寄ってわいわいできるニュートラルな場にしたいと思っています。

 

—連絡をした際、制作側からの反応はどのようなものですか。

斉藤 大盛況です! 「お店に行きますね」とおっしゃる方も多く嬉しいです。

山田 中には「只本屋のためにフリーペーパーをつくります」とおっしゃる方もいます。

 

“フリーペーパー好きが集うのは「リアルの場」でないといけない”

只本屋05

—運営メンバーの皆さんも、そしてこれからここに集うお客さんもフリーペーパーが好きだという情熱で繋がっていると思うのですが、皆さんが思うフリーペーパーの魅力を教えてください。

(斉藤さんと宇田さん、山田さんの方をチラリと見る)

山田 いやいやいや(笑)。フリーペーパーをつくっているんだから自分で言いなさいよ(笑)。

宇田 はい(笑)。フリーペーパーはこれだけ種類がありターゲットも様々なので、一人ひとりが自分に合った一冊を見つけられるんじゃないかな。

斉藤 雑誌はお金を払わないと読めないという、読むまでに壁がありますが、フリーペーパーは無料ということでその壁はありません。お金としての価値はありませんが、モノとしては十分、雑誌と同じような価値がある。一口にフリーペーパーと言っても、お店に置いてあるフリーペーパーを見ていただくとわかるように沢山種類があり、クオリティの高いものばかりです。これがフリーということを知らない人もまだまだ多いので、ここに来て知って欲しいですね。

山田 情報を知りたいだけだったらインターネットだけでも十分だと思うんです。フリーペーパーは“モノ感”がすごく重要。それが好きな人が集うのはインターネット上ではなくリアルな場ではないといけないと思っています。「この紙の手触りが……」、「この綴じ方はどうなっているんだろう?」など、感覚を共有する話をみんなしたいんじゃないかな。フリーペーパーが好きな人や制作している人が集まって、そういうことが話せる場になればと思います。

宇田 フリーペーパー自体は無料ですが、ここで自分の好きなフリーペーパーを選んだり、ここで会った人と話すことで付加価値が生まれるのではないでしょうか。

 

只本屋


住所:京都府京都市上京区真如堂前町104 cekai-kyoto
営業時間:毎月末の土曜日、日曜日 11:00-18:00
URL:https://www.facebook.com/tadahon.ya/

2015年3月28日(土)プレオープニングパーティのお知らせ

時間:18:00~20:00
参加費:無料(ケータリングは別料金)
詳しくは下記URLをご覧ください。
https://www.facebook.com/events/875460529179920/

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川上 ひろこ

川上 ひろこナポリタン編集長 / ライター

投稿者プロフィール

1992年大阪府摂津市生まれ。京都精華大学在籍。2012年春に同大学を休学し、栃木県益子で環境問題を扱うNPOの元で2ヶ月のあいだ環境保全活動をする。同年夏より、ご縁がありフリーライターとして東京の広告代理店の編集業務を取り扱う部署に常駐。憧れていた雑誌やネットニュースの原稿執筆をする。2014年春より復学し、現在は京都市左京区の「恵文社」から自転車で7分の距離にある家でシェアハウス中。好きな食べ物はチョコミントとパクチー。「ナポリタン」を京都愛あふれるウェブサイトにするため、今日もママチャリに乗ってネタ探し。

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